12花(13花に見える多層結晶)
十二本、あるいは十三本に見える多数の枝が、一つの焦点面ではなく複数の層に分かれて現れます。
焦点移動動画
観察するポイント
- 多数の枝が一つの焦点面に同時に収まるか
- 焦点位置を変えると異なる枝群が順に明瞭になるか
- 中心のずれや枝の重なりから、複数の結晶板で説明できるか
観察上の注意:焦点位置の違いは相対的な前後関係の証拠です。ただし、それだけで結晶の形成過程や接合機構を一意に決めることはできません。
手前・奥の枝の対応
| 焦点位置 | 明瞭になる部分 | このページでの整理 |
|---|---|---|
| 焦点面A(手前側) | 手前側の枝群 | 複数層のうち最も手前の成分 |
| 焦点面B(中間) | 中間の枝群 | 別の結晶板または枝群 |
| 焦点面C(奥側) | 奥側の枝群 | さらに奥の成分 |
| 全体像 | 十二本を超えて見える多数の枝 | 単一板ではなく多層の重なりとして整理 |
「手前」「奥」は、この撮影系列で焦点が移る順序に基づく相対的な表現です。
動画内容のテキスト版
音声の逐語録ではなく、焦点移動によって画面上で起こる変化を文章化したアクセシブルな説明です。
- 全体像では、中心付近から多数の枝が放射し、十二本または十三本ほどに見えます。
- 焦点面Aでは手前側の一部の枝群が明瞭になります。
- 焦点面Bでは別の枝群が明瞭になり、手前側の枝はぼけます。
- 焦点面Cではさらに別の枝群が明瞭になります。
- 多数の枝が同一焦点面にそろわないため、複数の結晶板が重なった多層結晶として読み取ります。
焦点位置の異なる顕微鏡写真



撮影方法
天然雪結晶を支持面上に置き、標本とカメラの位置を動かさず、カメラのフォーカスブラケットで焦点位置だけを順に変えて撮影した画像系列を動画化しています。結晶を回転させた映像でも、CTや三次元走査の結果でもありません。どの焦点位置でどの枝が明瞭になるかを比較し、枝どうしの相対的な前後関係を読み取ります。
この公開ページでは、標本ごとの焦点ステップ幅、絶対的な層間距離、撮影倍率、撮影時温度を示していません。したがって、動画は層の順序や相対的な前後関係を読むための資料であり、距離を定量測定する資料ではありません。
重要:焦点移動動画は、実標本から得た観察資料です。次の3Dモデルは、その観察結果を整理するための模式模型であり、実物を自動復元したものではありません。
3Dモデルで構造を確かめる
3Dモデルの十二花は、完全な六花二枚が30°ずれて重なる基本形を示します。この実標本は三つの焦点面や十三本に見える枝を含むため、モデルは完全復元ではなく比較用の基本模型です。
関連論文・研究概要
牟田 淳(2026)「雪結晶板の厚さ方向の形態がわかる動画教材の開発」『物理教育』74巻1号、8–11頁。
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