六本でない雪結晶はなぜできる?

雪結晶は六方晶の構造を基本としますが、天然には1花、2花、3花、4花、5花、7花、8花なども観測されます。まず6花を比較の基準にし、同じ見かけの枝数でも異なる構造や形成過程があり得ることを調べます。

牟田淳(作成日:2026年3月13日)

グローバル分類との関係

枝数の名前と分類番号は別です。 P5の「5」は5花の意味ではなく、板状結晶群の5番目の中分類を表します。グローバル分類で専用の小分類名がある花数は、二花・三花・四花・十二花・十八花・二十四花です。

一花・五花・七花・八花には専用の小分類名がないため、このページでは観測された未分類形態として、重なり、角の裂開、成長の不均等、破損など複数の可能性を検討します。枝数だけを見てP8と決めることはしません。

雪結晶の8大分類とP1~P8を確認する

何を観察するか

単一の結晶板か

すべての枝が同じ焦点位置にあり、一枚の板の中で成長しているかを見ます。

複数層の重なりか

焦点位置を変えると別の枝が明瞭になり、複数の結晶板が前後にあるかを調べます。

角の変形・裂開か

一つの角が二つに分かれて枝が増えている可能性を見ます。

成長の不均等・欠損か

小さな枝の痕跡、枝の折れ、成長の抑制などを確認します。

枝の本数と形から探す

中心から二方向へ枝が伸びる2花の天然雪結晶

2花

中心から二方向へ枝が伸びる例と、2花と4花が同じ標本内に見える例を紹介します。

2花の観測例を見る
四本の枝と付着した雪片が見える4花

4花

枝の配置、樹枝状・扇状の違い、焦点位置から分かる傾きや付着物を見ます。

4花の観測例を見る
五本の枝が見える多層構造の5花

5花

同一結晶板の5花、多層構造を持つ5花、1花と5花、成長が抑制された例を比較します。

5花の観測例を見る
中心角板の変形で七本の枝が見える7花

7花

角の分裂・変形による例と、1花と6花が重なった組み合わせ7花を比較します。

7花の観測例を見る

奥行きが重要な例

5花、組み合わせ7花、三回対称性の6花には、焦点位置の違いから複数層を読み取れる標本があります。これらは形態探究に属する個別例ですが、奥行き探究からも直接参照できます。一方、8花の例は角の裂開で説明され、枝数の違いをすべて重なりで説明することはできません。